Day3 Report(3/20)

最終選考会には、全日本選手権を勝ち抜いたトップ40名が参加できるのだが、誕生日の関係で本年15歳以下であれば国際大会に出場できるため、今年高校1年になる選手でも早生まれであれば出場することができる。
学年別に出場者の分布を見ると、中3・1名、中2・7名、中1・17名、小6・13名、小5・1名、小4・1名となっている。これを見れば、小学5年で出場できる事自体が珍しく、選考会の出場自体を目標に置く選手もいることを考えると、まさにトップ選手を決定するに相応しい場となるのである。今大会の上位5名は本年タイで開催される世界選手権への切符を手に入れる。それに次ぐ者は、アジア選手権10名、ヨーロッパ選手権4名、北米選手権6名、を上位から選択することができ、ここまで、上位25名が本年のナショナルチームとなる。つまり、25位が合格ラインということだ。

<大会3日目>
いよいよ大会も折り返し地点。全12レースの実施を考えると今日は最低3レース、できれば4レースを実施したい所。しかし、弱い風が予測される中で、レース委員長の判断は午前中の北風で1本実施を考え、10:00スタート予定で着々と準備を進める。

 

<第7レース>
10〜20°の北風が朝から吹き続け、9:05D旗が掲揚される。この時点で風は9kt。風が振れる中で風軸を20°と定め距離900mでコースが設定され9:50にオレンジ旗が掲揚された。スタート時に風が左に振れ下有利のスタートラインとなる中で、鈴木亮太朗選手、遠藤貫太郎選手、出口愛海選手の浜名湖チームがしっかりと下側から3艇スタート。チーム内での戦略指示が徹底されている印象を受ける。
スタート後、即タックの展開から鈴木選手はフリートの左上側を抑えながらポートタックで走り続ける。出口選手は更に左に出し、それを負うのは3357鷲尾青選手。左から入るパフに乗せて走り続けながら弱まる風のなか我慢の走りが続く。池田選手は鈴木選手の右側で先行し、右側の振れを待つがなかなか入らない。そのうち一旦風が止まり右の風と左の風がぶつかる形となったが、やはり左の風が優勢となった。一位で回航したのは出口選手。ついで鈴木選手、鷲尾選手が続く。

トップ集団が2マークに差し掛かる前に、1マーク付近では風が止まり、セールに風が入らなくなる。しかし、時々入る風によってトップ集団は前進し2マークを回航。トップは鷲尾選手に入れ替わり、鈴木選手、出口選手が続く。コースは3マークでS旗が揚がりコース短縮となり、鷲尾選手はさらにリードを拡げ、2位には池田選手が上がってきた。

その時、レース委員長はN旗を掲揚。海面に風がまばらとなり、トップ艇も風をはらますことが困難な中でギリギリの選択を行った。
午前中は風が吹かないと予測し、AP/H旗を掲揚。陸上待機で昼食を促す。
予測通り南風が吹きはじめ、13:00 D旗掲揚により再度出艇となる。

<第7レース(再レース)>
13:30にオレンジ旗が掲揚され、175°/950mで設定される。ほぼイーブンのスタートラインから、右海面を狙う集団、左海面を狙う集団がほぼ同数で推移する。スタート後5分で左海面22艇、右海面18艇、さらに一番左を10艇が、真ん中展開左めが12艇、真ん中展開右めが8艇、右狙いが10艇と、4つのグループにきれいに別れてレースが進む。最初に遅れたのは真ん中右めの集団。真ん中左めの集団が頭を出すようになってくる。あまり差がつかない状態でレースが進む中で、風上レグ2/3の所で重松選手が素晴らしい判断を見せる。真ん中左展開の集団がスターボードからポートタックへ返し先頭集団を形成し始める中で、その集団の中盤にいた重松選手が左の奥にある僅かなブローを求めてスターボードタックへ。そのまましばらく伸ばしフリートの左に出した所で、左からの風に乗って少しづつスピードを増し、全艇の前をポートタックで切ることに成功。潮の流れでマークタッチをするものの、余裕でペナルティを解消しトップで1マークを回る。

真ん中左め集団の右側を抑えて走っていた嶋倉選手が2番手、幸野選手が続く。その後は団子状態。マーク回航で苦戦することになる。フリーのスピードを得意にしている選手にとって、2マーク3マークレグは追い抜く場である。前のレースでスピードを見せた鷲尾選手が上マーク6位から4位へと順位を上げる。僅かな差で5位前田選手、6位北原選手と女子のフリーの戦い続く。

しかし、マークルームの少しの差で、北原選手が内側から先に回るのと同時に3150菅澤選手が兄ゆずりのテクニックでインを突き、順位を上げる。風はデッキには座れない弱い中我慢のレースが続く。南風はしっかりと抑えて走れば、リードを守ることは難しくない。重松選手は1マークからの大きなリードで余裕の1位、嶋倉選手もリードを守る。大きな風の変化を掴みながら、振れで返すよりもしっかりと振れきってから返すを実践し大きく順位を伸ばしたのが3位に入った最年少選手・菅澤虎士朗選手。今日のラッキーボーイの予感がよぎる。

<第8レース>
引き続き第8レースの実施のため、フィニッシュ後すぐに本部船ではオレンジ旗が上がる。175°/800mの設定でスタート。しかし、スタート後に風が大きく右にシフト。30°以上の変化となりノーレースとなり、再スタートとなる。

<第8レース(再レース)>
205°/900mで設定し直し再度スタート。ここでU旗降下スタート1分前にスタートと勘違いした嶋倉選手がスタートラインを横切る。慌ててスタートラインに戻るが、単純なミスでUFDを記録。オールクリアでスタートし本日の最終レースが始まる。
スタート後、そのまま長い間スターボードタックで走り、左の風を掴んだグループが先行する。トップで回航は3130藤森佑太郎選手。

続いて、小菅選手、池田選手、大澤選手、宇田川選手、菅澤選手、服部選手が間を開けずに回航していく。2マークも藤森選手がトップで回航するも3マークを見失いコースミス。選考会での緊張からのミスだが、このような場で緊張しないほうがおかしい!これは貴重な経験となるだろう。

少し風も強くなりはじめ、ランニングが不安定になり始める時、高山選手がまさかの沈!ここで最後尾にまで順位を落とす。藤森選手もバランスを崩し船にアカをためてしまい大失速。3マークは大澤選手がトップ回航、小菅選手、池田選手、菅澤選手が続く。大澤選手、小菅選手がそのまま右のコースを伸ばす中で、左へ、左へと展開した選手が最終レグを制した。左へ左へ寄せながら、上がりつつある風をいっぱいに受けてフルハイクアウトでスピードに乗ったのは最年少・菅澤選手だった。見事トップのフィニッシュには本部船に乗る兄の龍佑くんも素直に感動したとのこと。2位にフィニッシュしたのは、さらに左に出した3226岩永燎太選手。小学4年、5年の最年少の二人がワンツーを決め、将来のスターを予感させるレースとなった。

3日目を終え、8レースを消化。10レースで2カットとなるため、最終日までまだまだわからない所。
1位池田選手は2位と15点差で抜け出た印象だが、2位から5位までが3点差。しかしこれは選考会であり、2位と3位の差は関係ない。その点5位と6位のさは天と地の差である。池田選手、北原選手、幸野選手、嶋倉選手、重松選手が現在の所5位圏内。
5位と6位の差は8点。25位と26位の差は2点。それぞれ目標としている順位に向けて最後まで諦めず、ベストを尽くしてもらいたい。